『だから、心配しなくて大丈夫だよ!』と、何度説明しても、不安な様子の父と母。
「埼玉で40倍、東京では20倍の観測・放射能」と報道された昨日。
NHKの昼のNWESか何かでも放送されたそうで、実家の父・母から直ぐに電話が掛かってきた!
「外に出ると、危ないよ!」
『だから、東京や埼玉じゃ心配する値じゃ無い…って報道されてるヨ!』
こんな時だからこそ、冷静になって情報を正確に把握するコトが大切なのに、
「国の対応が遅い!」
「国や東電は、情報を隠している!」
「きっと、発表以上の放射能が…」と思い込んでしまっている父母を説得するのは、大変だ!!
自然界に存在する放射線と、
人工的な放射線は違うのかもしれないけど、
あるHPによれば、
[有馬温泉
は40,000倍以上の放射線が含まれている]んだそうだよ!
そのHPはコチラ
http://club.pep.ne.jp/~tsunoda/housyasen.html
だいたい“放射能泉”って温泉の種類があるくらいだし、
ラジウム温泉だってこの“放射能泉”の一種。
[癌に効く温泉? 全国のラジウム温泉・放射能泉はココ!]
http://radium.onsenconcierge.net/
なんてHPもあるヨ!
(温泉で癒されたいネ…)
チェルノブイリの原発事故があったのが、
1986年4月。
オレはその2年後の1988年の2月~4月にかけて、
まだ放射能が心配されているフランス、イタリア、東ドイツ、西ドイツ、オランダの5ヵ国7都市に滞在している。
そう。
東京バレエ団の海外公演、モーリス・ベジャール振り付けの「ザ・カブキ」に出演していたからだ。
確かその時、
ドイツの放射能量は、通常値の500倍~1000倍と報道されていた気が…
バス移動の際に、ドイツの原子力発電所の脇を通ったんだけど、
事故の直後でもあるし、怖かったなぁ~~~。
事故から2年近く…って事もあるのかもしれないけど、ヨーロッパの人達はどこの国でも、通常値より高い放射能値だってのに、 皆落ち着いて、生活していたヨ!
オレ達の滞在先は、ホテルもあったんだけど、
フランス・パリでは、滞在期間も長くコンドミニアム。
食事は自炊が基本。
だから毎日公演後に、24hオープンの大型スーパーで食材の買出しが日課。
牛乳とパスタが、日本と比べてもメチャクチャ安く売っていたので、オレ達には好都合。
だけど、何度もスーパーへ通う うちに、
『あれ?!』
ビックリするくらい高い牛乳と、パスタが売っている事にも気が付いた。
コレらは直ぐに売り切れてしまうので、深夜に買出しをするオレ達の目にとまる事は無かった。。。
スーパーで買い物する地元のオバチャンに、何が違うのかを聞いてみてビックリ!!
安い牛乳は、、、
チェルノブイリの事故で放射能を浴びたと思われる、牧草を食べた牛乳。
安いパスタは、、、
チェルノブイリの事故の風が飛んでいった可能性のある地域の小麦で作られたパスタ。
オレのカゴに入った牛乳やパスタ、卵を見て、
「私は,ソレは買わないわ!」
えーーー!?
もう1週間以上も飲んでるよ!!
何でそんなモノが売ってるの???
「ソレは買う人の自由だからよ!」 とオバチャン。
あーー。
マジかよ!
とその時は思ったけど、23年経った今でも身体に影響はない。
それよりオレは、みんなに謝らなくては…
ヨーロッパ公演の帰りは、モスクワ経由の飛行機で、
モスクワの空港では、チョコレート、紅茶がとっても安く、友達用の土産に大量買い。
特にチョコは、行きのモスクワでも買ったんだけど、美味しいのなんの。
だから、帰国後直ぐに配りました。
…トコロが、
帰国後1ヶ月しないうちに、、
「チェルノブイリ事故から2年後…」みたいなNHK特集が放送された。
その番組の中で出てきたのが、あのチョコと、紅茶。
あっ!
オレが買って来たモノと全く同じだ!!
特に紅茶は、
放射能量を計測する機械を近づけると、
「ピーーーー!」と、測定値オーバーの警告音。
「ソビエトの街では、この様なキケンな物が、市民には知らされずに市民の口に入っているんです」
えっ???
マジで???
家にあった紅茶とチョコは全部捨て、
配った友達たちに連絡すると、、、、
皆がみな、
「あー。美味しかったよ! ありがとうな!」
『う、うん。 それは良かった…』と、オレは事実を伝えるコトが出来ませんでした。。。
みんな、あの時はゴメンね!
でもオレも食べたし、
まだ、オレも友達も元気!!
毎日続く余震や、福島の原子力発電所の事故。
東京からも、ガソリンが無くなり、スーパーからも商品が無くなる…。
目に見えない 放射能は確かに怖い。
でも、こんな時だからこそ、
正確な情報を入手して風評に惑わされずに、パニックを避け、皆が冷静になることが大切だと思うヨ!!
TVのNEWS報道の方が早い…ってのが悲しいけど、
原子力安全保安院には緊急情報メールサービスってのが有ります。http://kinkyu.nisa.go.jp/m/mail/reg.do
今は緊急時なので、ひっきりなしにケイタイに届いています。。。
早く事態が終息する様に願うばかりです。
追記(2011.3.20)
上記記事は「不適切」という、コメントを頂きました。
寄稿した3月16日 当時は、様々な放射能汚染に対しての憶測が飛び交いました。「通常の20倍の放射線量」と報道され、当初はボク自身も恐怖を感じました。
ですが、通常の数百倍以上だったヨーロッパでの体験を思い出し、滞在時と帰国後の数年間、放射能汚染の恐怖に怯えていたボク自身は、「今、とても元気である…」という事を伝えたいと思いました。
ご批判を頂いた一方で、スパ太郎の経験を聞いて安心した… というメッセージも頂いております。
ですが、上記記事により誤解が生じてしまい、不快な思い、お怒りを感じた方、ご迷惑をお掛けした方には、お詫び致します。
3月20日現在も、原発事故は予断を許さない状態です。早く安心した生活が出来ることを望みつつ、改めてまして、被災地の皆様に心からお見舞い申し上げます。
近藤スパ太郎
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