スーパーテネレ/XT1200Z 試乗インプレッション
先週6月16日に開催された「2010ヤマハ一気乗り試乗会」。
ボクが一番楽しかったバイクがコレ!
Super Ténéré
スーパーテネレ/XT1200Z
2010年の欧州モデルとして、東京モーターサイクルショーでも注目を集めていたバイクですが、
跨ってみると、、、
『えっ? コレ1200ccですよね?』
と、スタッフに再確認してしまう程、意外とコンパクトに感じる。
(ショートホイールベースと、マスの集中化を図った結果の様です)
シート高も調整出来て、身長173cm。更に短足ぎみ(?)なオレでも全然安心な高さ。
(↑コレが低い状態だったのか、高い状態だったのかは不明です)
今までの“テネレ”といえば、'80~'90年代にパリダカを制した、オフロードバイクのイメージが高い。
でもコレは、オンロードバイク。
でも跨ると、ロードバイクとは思えない、冒険の匂いが……
マスコミの注目の的でもある“スーパーテネレ”の、1媒体の持ち時間は15分。
この間に、試乗も撮影も行わなければならない。
1周≒5Kmの、伊豆のサイクルスポーツセンター・ロードコース。
上手く走れば(ガンガンに走れば?)、3周は出来るハズ……。
いや、スゴイスゴイ!
面白い!!
ファーストインプレッション!
・ものスゴイ加速感!
・軽量コンパクトなのに、1200ccのパワーだからか?
・1200ccとは思えない程、振動が少なく静か。
(コレは270度クランク 並列2気筒エンジンのせい?)
流して走っても楽しいし、ガンガン攻めても楽しい!
この背の高く遠くまで見通せるライディングポジションと、
フロントスクリーンの向こうから流れてくる景色は、爽快そのもの。
このままパリダカに行ってしまう様な爽快気分!
(ちがう、ちがう! 昔の“テネレ”スプリットを継承した、オンロードバイクです)
登り下りもあって、狭い場所では≒8mのワインディングコースだってのに、
気がつけば、140km/hを超えてしまっている…。
『ヤバイ! ヤバイ! 怒られる…!』と減速。。。
(※コースでの走りは、モニターで監視されているのです)
でもね。
前後のサスは良いし、ブレーキ時のバランスも良いので、こんなヘタッピなオレでも全然怖くない!
ってか、まだまだ行ける! って感じ。
このバイク、Moto GPマシン開発からフィードバックした技術も搭載!
トラクションコントロール機能を織り込んだYCC-T(ヤマハ電子制御スロットル)で、吸入空気量を制御するスロットルバルブが作動。
(モチロン、F.I[インジェクション]です)
走行シーンや好みにあわせて、2段階の走行モード[YAMAHA D-MODE]機能と、OFF機能があるのですが、開発の方が「スパちゃんなら」とコッチの方が良いよ! とスポーツモードをセッティング。
この2つのモードは、スロットルを全閉する事で、走りながらでも切り替えるコトが出来るのですが、このコースでは、スロットルを開けると直ぐに反応する[スポーツモード]の方が、ボクの好みみたい?
二人乗りツーリングだったら、もう一方のモードかな?
そう。走行中に気になるコトが1つ。
急激なシフトダウンをすると、ブレーキペダルが“クイクイっ!”と上下に動くのです。
ガンガンに走っている時の突然の出来事に、ビックリ!!
コレは後で、開発の方に聞いたら、リニア制御のABSと、Unified Brake System(前後連動ブレーキシステム)が始動しているかららしい。。。
Unified Brake Systemとは、
前輪ブレーキレバーの操作により、コレに追従して後輪ブレーキの効きが生まれる機構。
車速や積載状況に応じて、後輪ブレーキの効力が電子制御でコントロールされる。
またこのUnified Brake Systemは、
たとえば、オフロード等で後輪ブレーキを積極的に使いたい場合など、
前輪ブレーキよりも先に後輪ブレーキが操作された場合には、Unified Brake System制御は解除となるらしい。
『へぇ~。スゴイね! 試してみたいね!』
と思ったものの、試乗中はなんせ“爽快感”が先に立ち、すっかり忘れてしまい、試せませんでした。。。。
(スミマセン…)
とっても面白いし、楽しいバイクなので、3周では物足りず、YAMAHAの担当者に懇願してもう15分。
3周する枠をコッソリ取って頂いちゃいました。。。
それにしても、、、、
この前、日本でも初表になった、ドゥカティの“ムルティストラーダ1200”。
コレ↓
といい、
トライアンフで言えば、1050ccのタイガー といい、
BMWでいえば、GSシリーズ。
そしてヤマハの、スーパーテレネ。
この辺りの、ビック・デュアルパーパスモデルというか、オフっぽいオンモデルが、最近熱いよね? と思ったオレ。
で、開発の方に聞いてみました。
解説頂くコト、40分…。
『ふむ、ふむ!』
(ヤバイ。他のバイクの試乗時間が無くなるぅぅ~~~)
簡単に言うと、こんな感じです。
今までヨーロッパ諸国で大人気だった、スーパースポーツバイク(以下SS)から乗り換えるライダーが増えた。
その大きな理由はコレ
①年齢が上がって、SSはポジションがキツくなった
(バイク購入の平均年齢は44歳)
②スピード規制が厳しくなった
特に②の理由が多いらしい。
特にフランス人は、リュック・ベッソンの映画『TAXi』を見てもわかる通り、スピード違反のレベルが普通じゃ無いらしい。
(「出るだけ出す」って気質らしいヨ!)
そこでフランスでは、100PS規制がしかれたり、スピード違反を厳しく取り締まる様になったそうで、
約40km/hオーバーの違反をすると、「免許・バイクを没収されてしまう」事もあるらしいのです。
※そこまでじゃないにしろ、ヨーロッパ全体でのスピードに関する規制は厳しくなりつつあるとか…
こーんな最近の事情から、SSバイクを降りてしまう人は多いらしい。
で、次に買うバイク。
ネイキッド、ネイキッドも人気のバイクだ。。。
でも、、、
・荷物も沢山詰めるし、通勤にも使って疲れない。
・週末には、奥さんとのタンデムも楽チン。
・国境を越えて、アドベンチャーツーリングへ・・・
そんな理由から、“ビック・オンオフマシン”が人気になってきているのだそうだ。
事実、この「スーパー テネレ」も、
『タフな国境を越えを難なくこなすベストツーリングマシン』
『セカンダリーバイクNo,1』
(セカンダリー = 国道とか農道っていう感じ??)
が企画コンセプト。
ナルホドねぇ~。
とっても勉強になりましたデス!
(さっ、試乗に行かないと…)
ちなみに、、、
『コレでモンゴルとかのラリーには行けますかね!?』の問いには、
「いいねぇ。正にピッタリだよ! でもかなり改造しないとならないから、大変だと思うよ!」
ジャンプテストはしているものの、「スーパー テネレ」自体はロードバイク。
更に軽量化した方が良いし、タイヤサイズも変更しなくてはならない。せっかくのABSだって解除した方が良い。
『でもソレはヤマハの開発者ならではの感覚じゃない?』
ボクの場合は、別に1位2位を争うワケじゃないからね! タイヤとホイールを履き替えて行ける気がするんだなぁ~~~。
(ダメかな?)
とりわけノーマルのままでは、「道を選ばない、万能ツーリングマシン」と捕らえた方が、良い様ではありますね!
いや~。
合計で30分。
トータルで約30kmの距離を試乗させて頂き、大満足なオレ。
いやいや。
本当は全然満足じゃない!
だってクローズドで、グルグル回ってるんじゃ物足りないヨ!
もっとガンガン乗れるコトロ。
(北海道とか? 出来たらヨーロッパの道とか?)
で乗りたいモン!
今度はプチ試乗ではなく、ヘヴィな試乗インプレを書きたい気持ちで一杯です。。。。
■Super Ténéré
(スーパーテネレ/XT1200Z)
[2010年欧州モデル緒元]
水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ
270度クランク 並列2気筒
総排気量:1,199cm3
最高出力:80.9kw(110PS)/7,250r/min
最大トルク:114.1N・m(11.6kgf・m)/ 6,000r/min
燃料タンク容量:23ℓ
全長:2,250mm
全幅:980mm
全高:1,410mm
車両重量:261kg
シート高:Low845mm/High870mm
タイヤサイズ(前/後)
110/80R19M/C 59V / 150/70R17M/C 69V
----------------------------------------
※@nifty バイクライフ
[YouTube バイクライフチャンネル]で、
試乗会の動画がご覧頂けます!
http://www.youtube.com/user/niftybikelife
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